irontail88の空冷VWネタ

本文へスキップ

私irontail88が空冷VWを整備・改造等をした際の記録です。

スイッチングリレー 取付要領Switchingrelay

スイッチングリレー

スイッチングリレーの取付要領と注意事項及び全体図

注意事項

お買い上げありがとうございます。
本商品は、純正で9本端子のフラッシャーリレーを装備した車両で、
フラッシャー球をLED球に変えたいけど、ハイフラ対策で抵抗を使用する事に抵抗がある方や、
純正のリレーが壊れて(調子悪くて)買い換えたいんだけど、
どうせ買うんなら市販のIC式フラッシャーリレーを使ってみたいと言う方、
特に純正のハザードを活かしつつ(ダッシュの雰囲気を変えたくない)IC式フラッシャーリレーを使いたい!
なんて方にご活用頂ければと思い、作成したものです。
(当然ですが、旧リレーは取り外して、
このスイッチングリレーとIC式のフラッシャーリレーを新たに使用すると言う事になります)

内部構造は簡単な物です(単純に小型リレーを組み合わせただけです)
純正の9本端子のリレーは、点滅する機能とブレーキ時の割り込みの切替機能とが一つになっておりますが、
このスイッチングリレーは、その点滅部分を外部のIC式フラッシャーリレーに担ってもらい、
切替機能のみを集約した物になります。
ですので、IC式フラッシャーリレーは別途必要になります。
(当方では動作確認時にCF-14 JL-02を使用しております)
ごく一般的な3本端子のフラッシャーリレーでしたら使用可能ですし、
純正のようなコンデンサー式のフラッシャーリレーも使えますが、
そうなるとこのスイッチングリレーを使う必要性が無くなってしまいますね。

また、このスイッチングリレーはLED球を使用する事を大前提に作製しております。
ですので、通常電球を使用されると容量オーバーになる恐れがあります。
1灯あたり凡そ12V21W位までは大丈夫かと思いますが、
出来得る限りLED球の使用をお願いします。

なお、配線作業は一つ間違えただけで故障や焼損の可能性があります!
危険回避の為にも、30端子バッテリー+Bと赤線(大)の間に2~3A程度のヒューズを介した方が安心ですね。
(通常電球使用の場合は、使用する全ての電球とICリレーとプラスアルファ分のヒューズ容量が必要です。)


更に、回路図が読める電気に詳しい方の作業を推奨します。
あまり詳しくない方が間違った取付をされて、車両火災などを起こされても当方では責任を取れません。
実績のある整備工場や整備士の方に取り付けを依頼される事が望ましいです。

実際に作業にかかる場合の注意点ですが、
このスイッチングリレーの据付位置を作業始めに凡そ決めておき(恐らく旧リレーの近辺?)
配線の長さを調整しながら端子を付けて下さい。
車両側の配線は絶縁カバーが付いていないのがほとんどですので、
そちらの絶縁処理はしっかり確実に行って下さい。
車両毎に配線の長さや端子の形状が変わる為、接続端子は付属しておりません。
必要な分を必要に応じて準備願います。

そして、旧リレーから配線を一気に全部引き抜くのではなく、
1本1本確実に新しい接続先に接続しながら決めて行って下さい。
配線色が見えなくなっている場合が良くありますし、
抜けてしまったら判らなくなる場合が多々ありますので!
(引き抜く際に直ぐ抜ける配線は、端子がゆるゆるでもうだめです。
今後の為にも新しい金具に取り替えましょう)

尚、このスイッチングリレーを使用するにあたって、
純正とはちょっとだけ配線を変える部分があります。
(ウインカースイッチとハザードスイッチ等々)
ですので、このスイッチングリレーを使わなくなったりして元に戻す場合は、
その変えた部分も忘れずに戻して下さい。
誤作動しかねませんので…

もちろん防水ではありませんので、取り付け場所にはご注意下さい。

取り付け

ではいよいよ取り付けです。

まず、ショート防止の為にバッテリーのマイナス端子を外しましょう。
(ラジオ等のメモリーを控えておく必要のある方は忘れずに!)

黒色線  →ハザードスイッチのS端子へ(旧リレーの-Sに繋がっていた線)
灰色線  →ストップランプスイッチへ(旧リレーの54に繋がっていた線)
赤色線(大)→バッテリー+Bへ(旧リレーの30に繋がっていた線)
黄色線  →メーターインジケーター球へ(旧リレーのKBLに繋がっていた線)
紫色線  →左フロントの電球へ(旧リレーのVLに繋がっていた線)
青色線  →右フロントの電球へ(旧リレーのVRに繋がっていた線)
白色線  →ウインカースイッチのLへ(旧リレーのVLに繋がっていた線)
橙色線  →ウインカースイッチのRへ(旧リレーのVRに繋がっていた線)
注)上記4本(紫青白橙)は車両側配線が二股になっている場合は切り離しが必要です。
紫と青はフロントの電球のみに繋げ、白と橙はウインカースイッチのみへ繋げます。

白色線(大)→IG+15へ(旧リレーの15に繋がっていた線)と、ウインカースイッチの54へ(旧リレーの49aに繋がっていた線)
注)ウインカースイッチの54が二股でハザードスイッチのKへ繋がっている場合は、
Kへの配線を外してショート防止の絶縁処理が必要です(使用しない為)
また、下記の青色線(大)からハザードスイッチのKへ行く線を新たに引き直す必要があります。

赤色線  →右リアの電球へ(ウインカースイッチのHRに繋がっていた線)
緑色線  →左リアの電球へ(ウインカースイッチのHLに繋がっていた線)
注)上記2本(赤緑)は車両側配線が二股になっている場合は切り離しが必要です。
確実にリアの電球のみに繋げて下さい。
また、外したHR・HLの線のウインカースイッチ側はしっかりと絶縁処理をして下さい(使用しません)

青色線(大)→ハザードスイッチKへと、新たに用意したICリレーのL(出力側)へ
黄色線(大)→新たに用意したICリレーのB(電源側)へ
茶色線  →新たに用意したICリレーのE(接地側)へと、ボディーアース(31)へ

最後に余るであろう旧リレーの54Fに繋がっていた線は、
取り外してしっかりと絶縁処理をして下さい(使用しません)
(ウインカースイッチで使用する配線は、VR・VL・54の3本のみです
別途、ヘッドライト用のSと31の2本は変更なしでそのままです)

以上、下記全体図と見比べながら繋ぎ間違いや繋ぎ忘れが無いか確認の後、
外してあったバッテリーのマイナス端子を元に戻して作業は終了です。
必要に応じてスイッチングリレーやICリレーや配線の固定をタイラップや両面テープ等で行い、
以下の動作確認に移ります。
(外したであろうハーネスカバー等は、動作確認OKの後に元に戻しましょう)

ちなみに、純正メーターを使用している前提で、メーターインジケーターへの配線を作っています。
社外メーターへと変更してあって、インジケーター類を別個に設けている場合は注意が必要です。
メーターインジケーターへ繋ぐ黄色線は、ウインカー動作に連動してアースに接続されるようになっています(左右共通)
ですので、単独でインジケーターを設けている場合は、IG+から電球へと電源供給されるようにして下さい。
スイッチングリレー内部でアースへ繋がって点滅します。
また、一個ではなく左右用にそれぞれ1個ずつインジケーターを設けている場合は、
黄色線は使わずにフロント左右のLED球に行く配線(紫と青)にそれぞれ並列で繋いでください。
紫と青それぞれから電源が供給されますので、あとはインジケーターをアースに繋ぐのみです。

動作チェック

IGオン(又はエンジン始動)時
 ウインカースイッチ右          →右フロント・リア共に点滅
 ウインカースイッチ左          →左フロント・リア共に点滅
 ブレーキ踏む              →左右共ブレーキランプ点灯
 ブレーキ踏んだままウインカースイッチ右 →右フロント・リア共に点滅&左リアは点灯
 ブレーキ踏んだままウインカースイッチ左 →左フロント・リア共に点滅&右リアは点灯
 上記いずれの場合も、メーターインジケーターはフラッシャーと同時に点滅

IGオフ(又はエンジン停止)時
 ハザードスイッチ引く          →前後左右全て点滅
 ハザードスイッチ内のインジケーターも同時に点滅
(上記の状態でブレーキを踏んでも、IGオフではそもそも点灯しない為変化ナシだし、
配線を加工済みでIGオフでも点灯するようにしてあっても、フラッシャー優先の為不点灯で正解。)
尚、IGオフではメーター内インジケーターは点滅しませんがハザードスイッチ内のインジケーターは点滅します。


以上、動作確認で問題が無ければ取付作業終了です。
お疲れ様でした。
作業にあたって取り外した物等がある場合は、忘れずに元に戻して下さい。

補足

年式やタイプによって、この9本タイプのリレーを使っていてもブレーキランプが単独で動作する車両があります。
その場合は、ブレーキランプの配線は無視して(構わないで)OKです。
そもそもそのタイプは旧リレーにブレーキの配線は来ていません。
ただし、繋がない灰色の線は、ショートしないようにしっかりと絶縁して下さい。
上記動作確認は、ブレーキの部分を除いてフラッシャーとハザードのみ確認して下さい。

イレギュラー的な取り付けで、年式的にハザードランプが不要な車両の場合で、
そもそもハザードスイッチが無い、あるいは壊れていて取り外しちゃった場合は、
単純なトグルスイッチと赤色のインジケーターランプで代用する事も出来ます。
ハザードスイッチSへ行く黒色線をトグルスイッチへ繋げ、スイッチオンでアースに繋がるように反対側の端子をボディーアースへ接続。
ハザードスイッチLへ行く、ICリレーLからの青色線から分岐させた線を、
別途設けた赤色インジケーターランプへと繋ぎ、反対側の線はボディーアースへ接続。
以上の方法で代用は出来ます。
と言う事は、そもそもハザードスイッチが無い年式でも流用は可能です!!
ただし、ハザードのインジケーターランプのアースも、ハザードスイッチと連動してON・OFFする必要があります。
つまり、使用するトグルスイッチは、2連の4ピン又は6ピンの物を使用して下さい。

更にイレギュラー的な取り付けで、
63年式辺りのT-1をオーバルテールにしようとした際にも使えない事はありません。
ただし、2本端子のハザードスイッチが別途必要になるのと(ハザードを使用しないのであれば不要だし、上記の流用方法でも可)
ストップランプスイッチから車両後方に行く配線を途中でカットして、スイッチングリレーへと導く作業が必要になります。
(車両後方へ行くフラッシャーの配線を使用するので、ストップランプ球への純正配線は不要になります。)

年式等で端子の記号が微妙に違う場合があります。
その場合は、純正の配線図等とニラメッコをして判断して下さい。
回路図を読めて、このスイッチングリレーの動作を理解できる方なら、ノープロブレムでしょう。
万が一悩んでしまった場合は、可能な限りアドヴァイス差し上げます。

全体図


スイッチングリレー概容図

気になる?販売価格等は生産品のページでご確認下さいませ。